2012 サウスガルダ CIKウインターカップレースレポート


2月12日夜、イタリアに到着しました。
13日朝から走り出す予定でしたがヨーロッパは大寒波の為、コースが凍結して
走れる状態ではありませんでした。
朝からレースカー2台を僕の体にあうポジションにセットアップをしてもらい
路面が回復するのを待ちました。
3時ごろからレインタイヤで軽く走る事ができました。



14日の朝はまだ氷が残っていてすごく滑る路面をスリックタイヤで走行しました。
走り出しからすごく調子が良くて他の車より2秒も速いとチームのオーナーに
喜んでもらえました。
昼から路面が乾きだしたので更に気持ちが入りアタックしたのですが
全部で300台もエントリーがあるので一瞬で路面にラバーが乗り跳ねて跳ねて
うまく走る事ができませんでした。(トップから0.8秒くらい)
日本でこんなラバーを経験したことがなかったので走りにくく戸惑ってしまいました。

15日ラバーの攻略が上手くいかず車が跳ねて車を押さえつけることが出来ず
この日も思うように走る事が出来ませんでした。(トップから0.5秒くらい)
セッションの合間にはベンヘンリー選手に走り方のタイミングを沢山教えてもらったり、
自分の思いを伝えたりコミュニケーションをとってもらいました。
走行終了後にはコースをメカニックと何度も歩き自分のアクセルのタイミング、
ハンドルを切るタイミング、教えてもらった事をイメージしながら次の日に備えました。



16日前日のイメージトレーニングが良かったのか1回目の走行から0.2秒落ちまで
きました。3回目の走行には107台中、6番手タイムが出ました。
でも初めは自分の走りと車のセッティングばかりに時間をとりすぎ、キャブレターーの
セッティングが上手くいかずストレートスピードが遅いことに気が付きませんでした。
気づいた時には時間がなく翌日レースなのに不安材料を残してしまいました。

17日朝一のウオームアップ走行でやはりストレートスピードが伸びず、
ラップタイムが上がらなかったのでエンジン屋さんに相談すると
キャブレターセッティングを大幅に変更することになりました。



タイムトライアル(10分)
タイムアタックに入りましたがウオームアップよりエンジンの調子が悪くなってしまったし
キャブレターは走りながらでも調整ができるのですが、メカニックからはエンジン屋さんが
キャブセットを大幅に変えたので、もし、エンジンの調子が悪ければ走りながらウオームアップの
時の状態に戻すようにとミーティングしていたのですが、うまく元の状態に戻せず練習よりがくんと
タイムが落ちてしまい全体の41位というすごくショックな結果になってしまいました。
ウオームアップの状態で行っていれば10番は行けたと思うし自信もあったのですごく悔しいです。

第1予選から第5予選まではタイムトライアルの順番でグループ分けをし、スタートするので
毎回14番スタートというかなりしんどい位置からのスタートでした。
第一予選はスタートの混雑をうまく抜け、7位でゴールしました。
トップでゴールした人とラップタイムは同じでした。
苦しい位置からのスタートでしたがラップタイムも追いついたので
明日はもっと上を目指す自信がありました。
チームの皆もすごく褒めて下さいました。



8日第2予選またもスタートが上手くいき6番手まで上がったのですが
後ろから追突されて半スピンし、カウルがつぶれ底をガリガリと擦りながら
残りの周回を走りました。
カウルが思いっきり地面にこすれていたのでアンダーステアーがきつく
ラップタイムがすごく悪くどんどん抜かれて19位ゴールでした。
悔しい!!

第3レースこれもまたスタートですごくうまくいき、7番手を走行中、
2周目にまたもや追突され後方の車と一緒に壁にぶちあたり
今まで経験したことのないくらいの大クラッシュをしました。
カートもぐちゃぐちゃで全損になってしまいました。
第4レース第3レースで車がつぶれてしまったのでセカンドカーで
出場することになりました。タイプが違い乗りにくいのですが
選択肢はありませんでした。
スタートで一つ上がりゼットコーナーまで行くと前で2台クラッシュしていたので
ラッキーと思い内側によけようとしたら後ろのアンフェアーな選手が僕に追突し
しかも手の上に乗ってきて結果4台のクラッシュになりました。
再スタートをしようと思ったのですが手の異変に気づきエスケープに車を止めました。
自分では腕が壊れてる事がすぐにわかりました。
ここからは、カートでなく第3の車で病院へ運ばれました。



残りの第5レースは病院に行っていた為、出場することが出来ませんでした。
この時点で僕の初の海外レースの予選落ちが決まってしまいました。

反省点 
まず、初体験のラバーグリップに慣れるのに2日もかかってしまったのと
キャブのセッティングを自分で上手くコントロールできなかったのと、
もう少し英語を喋れていたらメカニックやエンジン屋さんと細かく車を詰めていけたと思うので
もし次行けるチャンスがあればもっと英語力をつけ
ラバーグリップに負けない腕力をつけ、外れない関節を作り、今度こそは
表彰台の一番高いところに立ちたい。(絶対あきらめません)

こんな結果になってしまいましたが海外のレースに初めて出させていただいて
初めて学ぶことも沢山ありとても勉強になりました。
これからの練習の課題が浮き彫りになり、自信をなくしたわけではないですが
また一からやり直そうと思います。

海外参戦にあたり沢山の方のご支援、応援を頂き、感謝の気持ちで一杯です。
結果で返す事が出来ずすみませんでした。
これからも僕を応援してください。よろしくお願い致します。

阪口晴南